「Deep Research」は、調べたいテーマを渡すと、AIが自分でいくつものページを当たって読み込み、出典つきのレポートにまとめてくれる機能です。何十ページも自分で読み比べる手前の下調べを、まるごと任せられます。
この機能を出しているのは、いまのところChatGPT・Gemini・Perplexityの3つ。どれか1つに絞るより、調べ物の中身で使い分けたほうが、それぞれの得意が活きます。
前提だけ先に書いておくと、3社とも日本から使えて、無料で少し試せます。日本語のまま動き、パソコンのブラウザでも、iPhone・Androidのアプリでも呼び出せます。アカウントさえあれば今日から始められるので、手はじめにふだん使っているAIの機能を開いてみるのが早いです。ただ、返ってくるのは長めのレポートなので、腰を据えて読むなら画面の大きいパソコンのほうが楽です。
Deep Researchとは
ふだんのチャットは、AIが覚えている知識の中から答えを組み立てます。Deep Researchはそこがちがって、質問を受けると「調べる→読む→整理する」を自動でくり返します。関連しそうなページを次々に当たり、拾った中身を突き合わせて、見出し付きのレポートに整える。ここまでを数分から数十分でこなします。
たとえば「2026年の格安SIM、主要5社を料金と縛りで比較して」のように頼むと、各社を表にまとめた出典つきのレポートが返ってきます。自分でやれば何ページも開いて見比べる作業を、頼み方ひとつで一枚のまとめに変えてくれる、という手触りです。
できあがったレポートには、どこから来た情報かをたどれる出典が添えられます。答えをそのまま信じ込まず、気になる部分は元のページを開いて確かめられる。この"根拠つき"が、ただ聞くだけのチャットとの大きな違いです。
3社とも日本語のまま使えますが、レポートの細かな言い回しは、最後に自分で目を通して整えるくらいの距離感がよさそうです。
3社の使い分け
3つは、レポートの重心がそれぞれずれています。用途で分けると迷いにくいです。
| 項目 | ChatGPT | Gemini | Perplexity |
|---|---|---|---|
| 機能名 | Deep Research | Deep Research | Research(旧 Deep Research) |
| 無料で試せる | ○(回数に上限あり) | ○(回数に上限あり) | ○(回数に上限あり) |
| 日本語 | 対応 | 対応 | 対応 |
| 向いている場面 | じっくり深く、網羅したレポートがほしいとき | 調査の計画を確認・編集したい/結果をGoogle資料で使いたいとき | 速く手軽に、出典を追いながら調べたいとき |
ChatGPTのDeep Researchは、じっくり時間をかけて網羅する方向です。長めで詳しいレポートが返ってきやすいので、一つのテーマを深く掘りたいときに向きます。
Geminiは、調べ始める前に調査の計画がいったん示され、それを自分で確認したり手を入れたりできます。結果をGoogleドキュメントなどに書き出して、そのまま資料づくりに続けられるのも持ち味です。Geminiに絞った提供の経緯や無料・有料の違いはGeminiのDeep Researchにまとめています。
Perplexityは、とにかく速くて手軽です。無料でも回しやすく、答えの根拠になったページを最初から前面に並べる作りで、出典を追いながら調べる流れと相性がいい。出典を確かめる調べ物そのものが中心ならPerplexityの使い方もあわせてどうぞ。
なお、出典が付くのはPerplexityだけ、ではありません。3社ともレポートに出典を添えます。ちがいは"どれくらい前面に出すか"で、Perplexityはそこがいちばん目立つ、という程度の差です。3社の性格をもう少し広く見たいときは主要AIチャットの比較で整理しています。
無料の範囲と料金
3社とも、無料のまま少し試せます。ただし無料だと使える回数に上限があり、有料プラン(ChatGPTのPlus・Pro、Google AI Pro、PerplexityのPro)にすると、回数や仕上がりの質が上がります。
無料の具体的な回数は、時期や案内によって数字が割れていて、はっきり示されていないところもあります。ここでは「無料は控えめな回数、有料で広がる」という枠だけお伝えして、細かい数字は断定しません。使える範囲は更新が早いので、最新は各社の案内で確かめてください。
料金でひとつ目安を挙げると、Geminiの有料プランは日本でGoogle AI Proが月2,900円(税込)です。ChatGPTとPerplexityにも同じくらいの有料プランがありますが、正確な金額は各社の案内で確かめてください。とはいえ、軽い下調べで回すくらいなら無料の枠で足りる場面も多そうです。上限に届くのが気になってきたら、そのとき有料を検討する、くらいの順番でよさそうです。
呼び出し方
3社とも、大まかな流れは同じです。
- 入力欄で調査モードを選ぶ(入口は各社で少しちがうので、下にまとめました)
- 調べたいテーマを、ふだんの質問と同じように書く
- 調査の計画がいったん示される(Geminiはここで手を入れられます)
- あとは待つと、数分から数十分でレポートが返ってくる
1の入口は、各社こんな場所です。
- ChatGPT:入力欄の「ツール(+)」から「Deep research」
- Gemini:入力欄のツール(+や機能メニュー)から「Deep Research」
- Perplexity:検索バーのモード(+メニュー)から「Research」(以前の「Deep Research」)
呼び名や置き場所は変わりやすく、2026年に入ってからも各社が更新しています。見当たらないときは、入力欄まわりのメニューを探してみてください。
過信は禁物
たくさんのページを自動で読んでまとめてくれるぶん、返ってきたレポートは"きちんと裏を取った答え"に見えます。ただ、まとめる途中で解釈がずれたり、拾ったページ自体が古かったり間違っていたりすることは残ります。AIが事実を取りちがえること(ハルシネーション)は、Deep Researchでも起こりえます。
だからこそ、根拠として出典が付いています。判断のもとにする数字や引用、固有名詞のように「間違えると困るところ」だけは、出典を開いて原文で確かめる。この一手間は、どのAIを選んでも残ります。
どれから試すか
どれが自分の調べ物に合うかは、説明を読むより一度回してみたほうが早いです。まずは、ふだん使っているAIのDeep Researchを、いつもの下調べで動かしてみる。返ってきたレポートの手触りで、次からどれに任せるかが決まってきそうです。
